シエラ・デ・トローニョ 2020年のレビュー
それでは、ワイン歴15年以上。ワインショップ店長のワインエキスパートがレビューします。
テクニカルデータ
商品名:シエラ・デ・トローニョ 2020年
Sierra de Tolono 2020
価格:2,500円(変動します)
呼称:スペイン/リオハ
タイプ:赤/ミディアムボディ
品種:テンプラニーリョ100%
栽培:オーガニック
アルコール度:13.5度
備考:女性醸造家のエレガントなリオハ
インポーター:サンリバティー
テイスティング
「外観」、「香り」、「味わい」ごとに解説します。
外観
- 深みのあるガーネット
- 微かな濁りあり
- 粘性は強め
香り
- 森林を彷彿とさせる爽やかなハーブのニュアンス
- ファミック(オーガニックの個性)
- 野イチゴ
- ブルーベリー
味わい
- フレッシュなブルーベリーの酸味
- タバコ
- シナモン
- スパイス感
- ビターチョコレート
- 豊かなタンニン
料理とのペアリング
スペインの赤ワイン、リオハは肉料理と合わせるのがセオリーである。
リオハのタンニンと肉の脂はバッチリと合う。
シエラ・デ・トローニョはリオハの中でもエレガントなタイプなので、例えば牛肉のソテーでもソースは軽めにしよう。
生産者
シエラ・デ・トローニョ(Sierra de Tolono)
シエラ・デ・トローニョは従来のリオハワインのイメージを根底から覆す、エレガントで深い味わいを持つ。
リオハの中でも最も標高の高い(650m)エリアの一つ、ラ・バスティーダにある古木のテンプラニーリョの畑でこの素晴らしいワインは造られている。
このシエラ・デ・トローニョは、ボルドーやキアンティ・クラシコ(トスカーナ)、マールボロ(NZ)、カリフォルニア、そしてプリオラートでの醸造経験を積んだサンドラの原点回帰であり「進化する夢の結晶」とも言える彼女のオウン・ワイナリー。
手作業でのピジャージュ、小樽でのMLF等、伝統的な醸造法で造られる。
今後のスペインワインを牽引していくであろう唯一無比のリオハワインである。
(インポーター資料から抜粋)
ワインエキスパートの総評
森林のような清涼感とリオハらしいタンニンを併せ持つエレガントスタイル。
爽やかなイメージは標高の高さに起因するものである。
チャーミングな果実の酸味とテンプラニーリョらしいタンニンを味わえる贅沢な一本。
コラム【醸造家の性別とテンプラニーリョ】
醸造家とテンプラニーリョについて語る。
醸造家の性別はワインの味わいに影響するかどうか
これは飲んでいるうちに分かるようになるが、間違いなく影響してくるのである。
私の経験では、女性が造るワインはエレガントでチャーミングなものが多い。
感覚的な言い回しになるが、男性なら踏み越える一線を、越えずにその範囲で洗練させてくるのだ。
飲み手を包み込んでくれそうな母性に溢れたワインもある。
テンプラニーリョの特徴
「テンプラニーリョはグラスの底から浮上してこない、くぐもった感じ」
これは昔の上司に教えられたことである。
いまいちテンプラニーリョの特徴を掴んでいない私へのアドバイスだった。
テンプラニーリョはスワリングしてもアロマが浮き上がってこないのである。
ワインは重心という考え方があるが、テンプラニーリョは重心が低いワインだ。
これはアロマが弱いという意味ではなく、重心が低いと言うことだ。
ピノやリースリングはフワッとアロマが香るが、テンプラニーリョはそうではない。
感覚的な言い回しになって申し訳ないが、頭の隅っこに入れておいてテイスティングに役立てて欲しい。
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