シャウアー モリヨン シーファーゲシュタイン 2021年のレビュー
それでは、ワイン歴15年以上。ワインショップ店長のワインエキスパートがレビューします。
テクニカルデータ
商品名:シャウアー モリヨン シーファーゲシュタイン 2021年
Schauer Morillon Schiefergestein 2021
価格:4,000円(変動します)
呼称:オーストリア/ズュートシュタイヤーマルクDAC
タイプ:白/辛口
品種:モリヨン(シャルドネ)100%
栽培:ビオロジック/認証取得中
アルコール度:13度
備考:キツェックザウザル村の現在オーガニック認証取得中の数区画で育つモリヨンを除梗しステンレスタンクで4時間醸し後プレスし、500Lの古樽で11ヶ月発酵・熟成しました。
インポーター:ディオニー
テイスティング
「外観」、「香り」、「味わい」ごとに解説します。
外観
明るいシャンパンイエロー。
グラスを伝うワインの涙の粘性はやや強め。
香り
爽やかなライム、レモン、青リンゴのアロマ。
時間が経過すると樽のニュアンスが顔を出す。
味わい
カリンのような果実味に、ハチミツ、ナッツ、ヨーグルトの複雑味が同調している。
バターを彷彿とさせるオイリーなコク、程よい苦味、塩味を伴うミネラル感が印象的。
酸が美しい辛口に仕上がっている。
料理とのペアリング
ムニエルやカキフライ等、魚介料理は勿論合うが、クリーム系、チーズ系の料理も良い相性である。
クリームパスタやクリーム煮、クリームシチュー、グラタン等と合わせてみよう。
生産者
シャウアー(Schauer)
オーストリアのシュタイヤーマルクでも最も標高が高いザウザルと呼ばれるワイン生産地帯にキツェック村がある。
そこで代々、ワイン造りを営んできた家族がSchauer(シャウアー)家である。
眩暈がするような高標高の急斜面に単一畑を複数有し、サステナブル農業とエレガントでフィネス溢れるワイン造りを追及してきた。
標高564m、山々に囲まれ、周りは急斜面の畑ばかり、そんなロケーションにセラーと畑があり、そのすぐそばでブッシェンシャンク(ホイリゲ同様、伝統的な居酒屋)とゲストハウスも営んでいる。
1757年からこの地でワイン造りを続けているが、なんと耕してきた全ての単一畑が1763年のハプスブルグ家の土地調査で作られた地図に記載されており、長く名誉ある歴史は信頼できる資料でも証明されている。
現在はステファンとベルンハルトの二人の兄弟がワイナリーの中心人物だ。
畑は主に弟のベルンハルトが担当、兄は醸造をメインで担当。 収穫等の季節労働者を除いてその他には父と一人の従業員が働くのみの家族経営ワイナリーである。
畑は現在トータル25ha、そのうち3haでビオロジック農業をすでに実践中で、その他の区画も現在ビオロジックへ転換中、2022年にユーロリーフ取得を目指している。
ステファンとベルンハルトにとってワイン造りにおいて最も大切にしている事はやはり畑に真摯に向き合うこと、それはつまりこの歴史ある大地を健康なまま守り続けることに繋がっていると言う。
ワイナリーの運営も大事だが、それ以上に“サスティナビリティ”を人生の基本に置いており除草剤、殺虫剤、化学肥料は畑に対して一切使わず、このテロワールを元の姿のまま未来の世代に受け継いでいくことが人生での大きな使命と考えている。
ワインエキスパートの総評
シャンパンイエロー、爽やかなレモン、青リンゴのアロマ。
カリンやハチミツ、ナッツのニュアンスと、オイリーなコク。
余韻が長い美しい辛口。
どことなくブルゴーニュを彷彿とさせるが、価格は安い。
オススメ!
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