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ヤン・マティアス・クライン リトル バスタード 2022年

2024年5月10日

ヤン・マティアス・クライン リトル バスタード 2022年のレビュー

ヤン・マティアス・クライン リトル バスタード 2022年について語る。

はじめに

私はドイツワインの真価は甘口で発揮されると思っている。
そう思わせるほど、熟成したリースリングは気高く美しい甘口なのだ。

決してスーパーで売られているネコのエチケットの甘口ワインではない。
ネコはネコでワインの入り口には丁度良いし、ロックで飲んでも良いかもしれない。

甘口の弱点を挙げるとすれば、合わせる料理が限られることだろうか。

今回紹介するワインは、甘口どころか極辛口のリースリング(主体)である。
甘口ほどの癒やしは感じないが、料理と合わせることで本領を発揮する。

辛口と言っても平凡な辛口ではない。
レモンやライムを目の前で搾ったかのような、純朴感を覚える辛口なのである。

テイスティング

「外観」、「香り」、「味わい」ごとに考察する。

外観は明るいイエロー。
低アルコールを彷彿とさせる軽快な印象。

グラスから仄かなレモンのアロマが香る。
ヨーグルトのような乳酸のニュアンスや、ホワイトペッパー、火打ち石等、ミネラルの要素を感じる。

爽やかで鋭利な酸味が口中を駆け抜ける。
凜としたミネラル感、エレガントに伸びる酸味。
フィニッシュの果実味はスパッと切れる。
極辛口の白ワイン。

料理とのペアリング

魚介料理と合わせるための辛口ワインと言える。
刺身やフライは勿論、塩味を伴うスモークサーモンはフレッシュな酸味と合うだろう。

生産者

ヤン・マティアス・クライン(Jan Matthias Klein)
ドイツ、モーゼル地方の中部モーゼルに位置するベルンカステラル・ヴィットリッヒ地区の歴史あるKröv(クレフ)は、フランクフルトから真西に150km、アルザスのストラスブールから北北西に約240kmの位置にある村です。
ヤン・マティアス・クライン(1977年生まれ)は、シュタッフェルター・ホフと言う862年創業、1100年以上の歴史を誇るドイツ最古のワイナリー、かつ世界最古の会社の一つとして名を連ねるワイナリーを所有するファミリーに生まれました。
ヤンが家族のワイナリーで本格的に働き始めて15年を超えます。

父親は1960年代から除草剤や農薬の使用に疑念を持ちこの地域では珍しくオーガニックでの栽培を開始しました。
父の意思を引き継ぎビオロジック栽培を徹底し、2012年に全ての畑においてビオの認証を受けています。

そして2014年より醸造においてストイックに酸化防止剤の使用を抑え、シュタッフェルター・ホフ名義のカテゴリーも担当しながらも、別で自らの名前ヤン・マティアス・クラインを冠した新しいプロジェクトをスタートさせました。
濾過しない、清澄しない、亜硫酸を添加しない・・これらが彼のスタイルです。
どのようなシーズンもブドウ樹の健康を維持すること、化学的アプローチは一切用いず自然の摂理に許された方法でのみアプローチすることが重要で、それこそが畑における最大のチャレンジだと言います。

彼のワインのキュヴェ名は全て、ちょっと笑ってしまうような、たまには現代社会の皮肉のような、そして彼のユーモアがたっぷり表現された名前になっています。

テクニカルデータ

商品名:リトル バスタード 2022年
Little Bastard 2022

価格:3,900円(変動します)

呼称:ドイツ(ラントヴァイン)

タイプ:白/極辛口

品種:リースリング 60%/ ソーヴィニョンブラン 25%/ ミュラートゥルガウ 12%/ ミュスカ 3%(手摘み/8~45年)

栽培:ビオロジック

アルコール度:11度

SO2:少量添加 トータル:11mg/L

インポーター:ディオニー

ワインエキスパートの総評

極辛口の白ワイン。
鋭利な味わいだが、ナチュラルなレモンジュースを彷彿とさせる自然感が良い。
身体に優しく翌日にも残りづらいだろう。
個人的にドイツワインは甘口が真骨頂だと思うが、この辛口は良いと思う。

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「WINE LINE」は無資格状態からワイン業界に転職し現場で揉まれ、ワインエキスパートを取得して最終的に独立まで果たした管理人の雑記ブログです。本業と副業で、ワインショップや酒売場の勤務経験が15年突破しました。ひたすら現場主義!ワインエキスパートと調理師の資格所持。ワイングラス日本酒アワード審査員。宜しくお願いします。 ▶プロフィール・お問い合わせ

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