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ドメーヌ・ベネデッティ シラー メール ナチュール 2021年

2023年6月22日

ドメーヌ・ベネデッティ シラー メール ナチュール 2021年のレビュー

それでは、ワイン歴15年以上。ワインエキスパートがレビューします。

テクニカルデータ

商品名:ドメーヌ・ベネデッティ シラー メール ナチュール 2021年
Domaine Benedetti Syrah mere nature 2021

価格:2,400円(変動します)

呼称:フランス/ヴォクリューズ(コート・デュ・ローヌ)

タイプ:赤/ミディアムボディ

品種:シラー100%/平均30~50年

栽培:ビオロジック/ビューロヴェリタス

備考:3代目のクリスチャンが息子と共に無農薬栽培で育てたシラーで醸し時のフリーランジュースのみを1日2度のルモンタージュを施しセメントタンクで発酵、ステンレスタンクでマロラクティック発酵・熟成しSO2無添加で仕上げました。
(インポーター資料から抜粋)

インポーター:ディオニー

テイスティング

「外観」、「香り」、「味わい」ごとに解説します。

外観

  • 青紫がかったガーネット、グラスの底は霞んで見える
  • 粘性は強め

香り

  • 控え目なファミック(ファミー)
  • 野イチゴ
  • ラズベリー
  • 酸味のあるチェリー
  • ハーブ

味わい

  • 雑味のないチャーミングな果実味
  • 若干のスパイス感とブドウの旨味、長い余韻
  • 日が経つとタンニンが顔を出し、ミディアムフルボディの味わいに変化

料理とのペアリング

肉料理との相性が抜群。
高級食材でなくてもコンビニフードやスーパーの惣菜、ちょっとした手作りの肉料理でも美味しく合わせられる。

生産者

ドメーヌ・ベネデッティ(Domaine Benedetti)
今まで出会わなかったのが不思議と思える良心的な生産者。
これだけ世の中でナチュラルワインのブームになっているのに、相変わらず20世紀のペースでワインを造り続けております。
その名はChristien Benedetti(クリスチャン・ベネデッティ)、名前の通りイタリア系ファミリーです。
DionyのコンサルタントになってからAOC Cotes du Rhoneは残念ながら選んでおりませんでしたが、久々にこの地で納得の醸造家に出会え、とても嬉しいです。
26haもの畑を34歳の息子二コラと一緒に無農薬で栽培しております。
3haは白、残りは赤。

ローヌの品種は全て揃っております。
AOC

  1. Chateau neuf du Pape 3.5ha
  2. Cote du Rhone 17ha
  3. Vin de France 5.5ha

イタリアから渡って来たお爺様がこの地で10haの畑でブドウ栽培を始めます。その時代は共同組合にブドウを売っておりましたが、無農薬の時代でした。
お父様の代に代わり、2haだけ残し、他のワイナリーで働く事を選びます。世の中が化学肥料が当たり前になり、農業の形態が変わってきたからです。

クリスチャンの代になり、この2haをお爺様の時代のように無農薬に戻す事から始めました。
そして最初5.5haを買い足し無農薬ワインを造り始めました。
2001年の事です。
無農薬農家が周りにいない中、たった1人で始めたのです。

2007年に息子さんも会社に入り、ワイン造りを手伝い、少しづつ少しづつ買い増し、今では26haの大きな生産者になりました。
基本的にワイン造りの責任者はお父様のクリスチャン、そして二コラは畑を朝から晩まで守っております。

2010年から二コラがワイン造りも手伝い、丁度お父様から息子さんへの移行期の時です。

2017年は問題ない年でした。
ボルドー駅散布も2回だけ、羨ましい気候です。

ところが2018年最初は良かったのですが、今年後半はローヌも雨が沢山降り、うどん粉病の被害にあいました。
収量はいつもの半分、今までで最悪の収量です。毎年少ない畑ですがそこそこ白ワインが誕生しておりました。
ところが今年は3haからたったの5kgしか取れませんでした。
これは無いに等しいです。
なので赤に混ぜました。
2018年は白ワインは誕生しません。

畑を一緒に回った時に、古い大きなサクランボの木がありました。
とても立派な木なのですが、ここ3年全く実を付けなかったそうです。
クリスチャンは長い間農業を営んでおりますが、こんな事初めてだそうです。
温暖化の影響でしょうか?

うちも同じですが、気候がどんどん変わって来てます。
それは手に取るように解ります。
我々が徐々に自然のリズムを壊しているのかもしれません。
だからどんなに畑の仕事が大変でも、我々は無農薬を続けます。
(2018.10.13 第二回目訪問)
(インポーター資料から抜粋)

ワインエキスパートの総評

開けたてはチャーミングな果実味、数日経過するとタンニンが顔を覗かせ、じんわりと旨味を感じる飲み応えのある酒質に変化する。
可愛いエチケットとは裏腹に、確かな品質の1本に仕上がっている。

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「WINE LINE」は無資格状態からワイン業界に転職し現場で揉まれ、ワインエキスパートを取得して最終的に独立まで果たした管理人の雑記ブログです。本業と副業で、ワインショップや酒売場の勤務経験が15年突破しました。ひたすら現場主義!ワインエキスパートと調理師の資格所持。ワイングラス日本酒アワード審査員。宜しくお願いします。 ▶プロフィール・お問い合わせ

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