ノティール ロディセ 2018年のレビュー
それでは、ワイン歴15年以上。ワインエキスパートがレビューします。
テクニカルデータ
商品名:ノティール ロディセ 2018年
Nautile L'odyssée 2018
価格:3,600円(変動します)
呼称:フランス/ルーション/コート・ヴェルメイユ
タイプ:赤/ミディアムボディ
品種:シラー100%(平均20年)
備考:キュヴェ名は長編叙事詩のオデュッセイアから発想を得ました。
スレート土壌で育つシラーを 8 月末に収穫しプレス、ステンレスタンクで発酵し木樽で熟成後、瓶詰めしました。
(インポーター資料から抜粋)
インポーター:ディオニー
テイスティング
「外観」、「香り」、「味わい」ごとに解説します。
外観
- 濁りのある小豆色がかったガーネット
- 粘性はやや強め
香り
- 野イチゴ
- ブルーベリー
- 湿った苔
- ファミック(ファミー)
味わい
- 豊かな酸味のカシス
- コショウのようなスパイス感
- ミントの爽やかなニュアンス
- アクセント程度のタンニン(苦味)
料理とのペアリング
果実味に含まれるスパイス感、エレガントなボディのため、生ハム、ソーセージ、サラミ等と相性が良いでしょう。
生産者
ノティール(Nautile)
南仏バニュルス、Fabien Blacher(ファビエン)は1979年2月16日、フランスの第二の都市リヨンに生まれました。
美術の学校を卒業した後、全く違う分野の音楽家を目指します。
10年間音楽の世界におりましたが、リヨンのラジオの会社で務めている頃、南仏ペルピニャンの旅行中、今の奥様と出会います。
そして太陽に憧れ2人で南仏に移住する事を決意。
そして折角なら自然の中で仕事をしたい!とワイン造りをする事にしました。
と、言っても右も左も解らないので、まずはブドウ畑を借りました。
折角なら無農薬農法にチャレンジしたいと2008年から5.2haの畑をビオで栽培しました。
しかし醸造は解りません。
なので2016年までは造ったブドウを協同組合に売っていたのです。
そんな中、ナチュラルワインに出会います。
その美味しさにショックを受け、自分で自ら造ってみたい!とブルノ達のいる9CAVES の一部屋で2017年から造り始めました。
1.45haムールヴェードル単独畑、0.65haシラー単独畑、0.5haグルナッシュ単独畑、残りの2.6haはこの辺を同じ3種類のグルナッシュやなどが入り組んだ畑です。
この畑をビオに変え、最初は借りておりましたが、2011年にその中の1haを購入しました。
そして将来的にどんどん買っていこうと考えております。
彼のワインはムールヴェードルとシラーを個別に醸造できます。
このバニュルスでそういう事はなかなか難しいのです。
彼の単独ムールヴェードル2017年を樽から飲んだ時、まるでYOYOのワインのようだと、、吃驚しました。
とても優しくエレガントでしたたかなポテンシャルもあるのですが、それが見え隠れしているピュアーな味わい。
2017年はたった3樽しかなかったので、残念ながら他の樽とブレンドして2つのキュヴェになりました。
2018年の収穫はファビエンに単独ワインを醸造するようお願いしました。
ファーストヴィンテージから抜群に美味しいワインを造っておりますが、確実に品質が上がっているのが分かり、ますます楽しみな生産者となっておりま
す。
真面目で少し控えめですが、明るくお茶目な楽しいお人柄で、エチケットデザインはすべて生産者ファビアン自身による鉛筆の直筆画です。
(2018年4月1日 第1回目訪問)
(インポーター資料から抜粋)
ワインエキスパートの総評
シラーらしいスパイス感と野性味を醸しながら、エレガントな味わい。
オーガニックの認証はないが、ファミックな印象がある。(自生酵母・無ろ過・無清澄・酸化防止剤極少)
時間が経つと野性味となめし革のニュアンスが出てくるので、スパイスを振った肉と合わせよう。