ドメーヌ ドゥ マラヴィエイユ ラ ブーティン ブラン IGP ペイドック 2021年のレビュー
ドメーヌ ドゥ マラヴィエイユ ラ ブーティン ブラン IGP ペイドック 2021年について語る。
はじめに
ワインを表現する時、「エキゾチック」というワードがある。
白ワインで使われることが多い。
トロピカルなアロマの奥に、ピリッとくるようなホワイトペッパーやグリーンペッパーのニュアンス、ダージリンやアールグレーのような紅茶の香りを感じることがある。
このような特長を備えたワインを「エキゾチック」と表現するのだ。
品種で言うと、ゲヴュルットラミネール、ヴィオニエ、シュナンブラン、トロンテス、ミュスカ、グロマンサン等が当てはまる。
逆にシャルドネやリースリング、ソーヴィニヨンブラン等ではあまり多用されないだろう。
紅茶のニュアンスが分かりづらければ、ジョージアのオレンジワインを飲むとすぐに理解できるはずだ。
このようなワインには、アジア料理が良く合うだろう。
南仏のワインと言えば、果実味豊かでカジュアルなイメージを持つ。
しかし、マラヴィエイユのワインは一本通ったミネラル感とビターな果実味が特徴だ。
透明感があり、雑味が一切無い。
ビオディナミで造られており、テロワールを見事に体現している。
おまけにこのキュヴェは2,000円台とお得なので、是非試して欲しい。
テイスティング
「外観」、「香り」、「味わい」ごとに考察する。
明るく濃いイエロー。
完熟したパイナップル、パッションフルーツの甘い香りと、シロップやホワイトペッパーのニュアンス。
押し寄せる果実味、ふくよかなボディ、滑らかで苦味を伴うミネラル感。
余韻は塩味を感じ非常に長い。
ビターな辛口。
料理とのペアリング
鶏、豚、カツ、ムニエル、アヒージョ等。
中国料理等のアジア料理も相性抜群。
生産者
ドメーヌ・ドゥ・マラヴィエイユ（Domaine de Malavieille）
ラングドック地方北部、エロー県の中北部に位置するAOCコトー・デュ・ラングドックのサブ・リージョンであるテラス・デュ・ラルザックに拠点を構える生産者。
テラス・デュ・ラルザックには、更に高地のサン・サトゥルナンとモンペイルーを含んでおり、より複雑でボリューム感のあるワインを生み出す産地として知られている。
このドメーヌの歴史は現当主のミレイユ・ベルトランの祖母、ジュリエットが1914年に葡萄の苗を植えたことから始まるが、耕作の歴史はフランス革命後の1793年にまで遡る。
栽培を始めた頃から有機栽培を実践し続けており、その方法を変えることなく2003年にAB、2005年にdemeterの認証を取得する。
家族経営ならではのコストパフォーマンスに優れたビオディナミによるワイン造りを造り続けている。
土壌は7億年前に火山の噴火によって流れた溶岩が固まって生成された玄武岩質の赤土と、砂利質によって構成された非常に水はけのよい土壌が中心。
テクニカルデータ
商品名：ラ ブーティン ブラン IGP ペイドック 2021年
La boutine Blanc IGP Pays d'Oc 2021
価格：2,500円(変動します)
呼称：フランス/ペイドック（ラングドック）
タイプ：白/エキゾチックな辛口
品種： シュナンブラン 50％/ シャルドネ 40％/ ヴィオニエ 10％
栽培：ビオロジック/ビオディナミ
アルコール度：12.5度
備考：管理人一押しの生産者
インポーター：サンリバティー
ワインエキスパートの総評
トロピカルなアロマの中にホワイトペッパーのようなニュアンスが見え隠れする。
完熟した柑橘感がふくよかなボディを形成している。
果実味はドライで透明感があり、エレガントな辛口に仕上がっている。
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