マインクラング ブルゲンラントロート 2021年のレビュー
マインクラング ブルゲンラントロート 2021年について語る。
はじめに
ワインには様々なエチケット(ラベル)が存在する。
抽象的なデザイン、家族の写真や似顔絵、動物、ブドウ畑等、数えたら切りがない。
個人的に私は人物のエチケットと動物のチケットは好きではない。
理由は「なんとなく」に過ぎないが、特にリアルな人物が描かれていると避けてしまうのだ。
マインクラング ブルゲンラントロート 2021年のエチケットにはアンガス牛が描かれている。
ブラウン(無地)のエチケットの中心にポツンと牛のシルエット。
どことなく寒々しいが、エレガントで透明感のあるワインを彷彿とさせる気がしないでもない。
エチケットの完成度はワインに売れ行きに直結する要素だ。
この牛で爆売れするとは思えないが、ワインのクオリティーは高いので今回紹介したい。
オーストリアはビオディナミ発祥の国なので、ビオ好きにもオススメだ。
テイスティング
「外観」、「香り」、「味わい」ごとに考察する。
外観は鮮やかで明るいガーネット色。
透明感と均一感がある。
グラスを伝うワインの涙は軽快な様相。
スワリングすると、ブラックベリー、ザクロ、山ブドウのアロマが控え目に漂う。
時間差でチャーミングな果実のアロマが広がる。
口に含むと、ワイルドストロベリーやブルーベリーの果実味と爽やかな酸味が広がる。
中程度のタンニンが果実味と酸味を引き締めて、スッキリとしたフィニッシュを演出している。
エレガントなミディアムボディ。
料理とのペアリング
軽めの肉料理、鶏肉、唐揚げ、赤身の魚(照り焼きや煮魚系)。
生産者
マインクラング(Meinklang)
ヴァイングート・マインクラングは世界遺産ノイジードラーゼ湖の南東岸、ハンガリー国境すぐそばのバムハーゲン村に位置している。
ヴァイングートを開設する2001年まではミヒリッツ・ファミリーが代々営む複合農家で、小麦などの穀物栽培、リンゴなどの果樹栽培、牛、豚、馬、羊等の牧畜業が中心。
歴史は非常に古く数百年も以前から農業を生業としてきており、現在はこれらワイン以外の農業が、ビオディナミで育てるブドウ畑に多大な恩恵をもたらし密接な関係性を保っている。
ビオディナミ農法の大きな特徴の一つであるプレパラシオンも自家製である。
例えば、自らの農園で育てたアンガス牛の角と牛たちが自農園で食べた牧草が糞となったものを500番調剤として使用している。
このアンガス牛は彼らのワインラベルのモチーフとなっている。
牛がブドウ・ワイン造りにおいて彼らの重要なパートナーであることはもちろん、ミヒリッツ・ファミリーのDNAに刻まれている生物多様性・自然循環型農業を継続するうえで、牛が非常に重要な役割を担っているからである。
オーストリアはビオディナミの提唱者ルドルフ・シュタイナーの出身国。
この国は、ヨーロッパで最もビオディナミ、ビオロジック農業が浸透しているのはもちろん、ブドウ栽培とワイン造りを自身の複合農業と密接に絡ませて生物多様性・循環性を実現させているワイン生産者が非常に多い国である。
テクニカルデータ
商品名:ブルゲンラントロート 2021年
Burgenlandrot 2021
価格:2,500円(変動します)
呼称:オーストリア(ブルゲンラント)
タイプ:赤/ミディアムボディ
品種:ツヴァイゲルト 50%/ブラウフレンキッシュ 40%/ザンクト・ラウレント 10%(手摘み/5~25年)
栽培:ビオロジック/ビオディナミ
アルコール度:12度
備考:アンガス牛ラベル
インポーター:ディオニー
ワインエキスパートの総評
ビオディナミ発祥の国のワインである。
バランスが良いミディアムボディ、爽やかで悪酔いしにくいだろう。
フレッシュな果実味が口中で弾け、ブドウの種子を彷彿とさせるアクセント程度の苦味がボディに奥行を与える。
シンプルに美味い、料理を邪魔しない、良いワインである。
ショッピング
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