ワインエキスパートの葡萄酒学

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アレクサンドル・ダレ ルピヨン 2020年

2023年7月18日

アレクサンドル・ダレ ルピヨン 2020年のレビュー

それでは、ワイン歴15年以上。ワインエキスパートがレビューします。

テクニカルデータ

商品名:アレクサンドル・ダレ ルピヨン 2020年
Alexandre Dalet Roupillon 2020

価格:3,300円(変動します)

呼称:ヴァン・ド・フランス

タイプ:赤/ミディアムボディ

品種:シラー100%(手摘み/平均12年)

栽培:ビオロジック/エコセール

アルコール度:12.5%

備考:ルピヨンは軽い居眠りの意味。酸化防止剤無添加・無濾過・無清澄。

インポーター:ディオニー

テイスティング

「外観」、「香り」、「味わい」ごとに解説します。

外観

  • 明るいガーネット
  • 粘性はやや強め

香り

  • ラズベリー
  • ブルーベリー
  • イチジク
  • シソやミントのようなハーブ系
  • オリーブ
  • スパイス
  • ファミック(ビオのニュアンス)

味わい

  • フレッシュな酸味
  • 滑らかなタンニン

料理とのペアリング

シラー100%だが、滑らかなミディアムボディなので、合わせる肉料理のボリュームもそれに合わせよう。
チキンやポークソテーを軽めのソースで。
サーモンやブリ等、こってりした刺身でもOK。

生産者

アレクサンドル・ダレ(Alexandre Dalet)
ワイン生産を始める前は免疫学の研究者で、ワインの勉強は特にしておりませんでした。
ナチュラルワインに興味を持ち、5年間もの有給休暇を使ってルーションのDomaine du bout du monde(ドメーヌ・デュ・ブ・デュ・モンド)やジュラのdomaine Ganevat(ドメーヌ・ガヌヴァ)で仕事をして栽培と醸造を学びます。

2015年にはルーションのDomaine du Possible(ドメーヌ・デュ・ポッシブル)で初めてle Gringalet(ル・グランガレ)という自分のキュヴェをつくりました。
ドメーヌ・デュ・ポッシブルで初めて醸造の経験をした後、2016年リュベロン地方のルールマラン村近くに落ち着き、自分のワイン生産を始めました。

リュベロン地方は、一般的にプロヴァンス地方の中にあるリュベロン地方自然公園あたりを指し、アヴィニョンの東一帯、エクサン・プロヴァンスの北一帯に位置します。
山々に囲まれた自然豊かな村が点在し、プロヴァンス地方特有の温暖な気候に加え、段状の丘に集落が建つ「鷲の巣村」を特徴としています。
フランスの美しい村にも常に上位に選ばれている美しい風景が見られます。

この地で2016年から醸造を始めます。
醸造スペースはたったの25平方メートル、生産量は2、3のキュベで合計10HL、近所からの買いブドウだけで作りました。
ここが彼の独立の原点です。

現在彼が手入れをする畑の面積は約4haになりましたが、古木も多いので生産量は非常に少ないです。
ですので、30%ほどはオーガニックの買いブドウで賄ってワイン生産をしています。

2019年には北東へ10kmほどいったキュキュロン村のシャルドネも仲間入り。
畑はすべて手作業、ビオロジックで畑の管理をしています。
試行錯誤をしながらの毎日が続いており、例えばブドウに競争力をつけるため畑の列にマメ科の植物を植えてみましたが、それが大きくなりすぎて作業が超大変になり大後悔、、、、「来年は別の方法を考えよう、、、」といった具合です。

収穫はもちろん手作業、発酵ももちろん天然酵母です。
基本的に赤は除梗をしませんが、年によって、ブドウの状態によって見極めています。
白は全房のままプレス、キュベによってはマセラシォンを行っています。
一部キュベに少量のSO2を瓶詰め前に添加することはありますが、基本的に何も加えないというのがアレックスワインのポリシーであります。

アレックスのワインと出会ったのは昨年秋。
3年目のヴィンテージにしてはセンスあるワインを造るなというのが第一印象です。
新しすぎる生産者はワインの性質の中に、偶然や不安定の要素が多く、この"今"だけでは測りにくい面があります。

彼も例外ではないのですが、南のテロワールを感じさせつつも軽快な飲み口とたっぷりの赤系と黒系果実両方からくるエキス、しなやかなで脱力系の酸味とミネラル、流行のスタイルでいてクラシカルな要素やプロヴァンスらしさも併せ持つ、ワインの中に見え隠れする個性豊かなセンスとスタイルが気に入りました。

一番に買っているところは、彼の真面目かつ自由な性質からくる将来性。
バスティアン・ブータローと共にこの先は南ローヌやラングドック、ルーションではなく、プロヴァンスの地でナチュラル・ワインを背負っていける新たなスターになるかもしれない、と大げさな期待もささやかにしております。

今回ご紹介する彼の3年目のヴィンテージは、抜栓した日に飲み切ってしまうのがベストかもしれません。
数人でワイワイガヤガヤと美味しい食事と楽しい会話、ノリノリの音楽で食卓を囲みながら、グルグルと喉を通す。
ぜひ心を開放して脱力エンジョイしてください。
まだまだこれから発展していくこと間違いなしの生産者です。
(インポーター資料から抜粋)

ワインエキスパートの総評

上品で滑らかなシラー100%。
野に咲くバラのようにナチュラルなミディアムボディ。
開けたら早めに飲みきろう。

コラム【酸化防止財務添加は日持ちしない】

酸化防止剤(SO2)無添加は日本人にとって甘美な響きかもしれない。
確かに酸化防止剤無添加による刹那的な美味しさ(感動)はあるが、本当に日持ちしないので出来ればその日のうちに飲んだ方が良い。
美味しいワインを美味しいうちに飲むことが、何よりも重要である。

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